4月25日、来年度、現在の貝取学童クラブ(以下、貝取学童)を豊ヶ丘小学校内に移転し、(仮称)豊ヶ丘小学校学童クラブ(以下、豊小学童)とする計画の説明会が開かれ、保護者を中心に不安の声が広がっています。
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現貝取学童と豊小学童の比較 |
■ 基準ギリギリに縮小、定員も減
育成室のみで比較しても豊小学童は貝取学童の86.9%と13.1%狭くなっています。さらに、建物全体で比較すると、48.6%と半分を切っています。
育成室の一人当たり面積は貝取学童1.78㎡に対し、豊小学童1.66㎡となっています。
国基準が「おおむね1.65㎡以上」としている面積基準を多摩市は「おおむね」を取り、1.65㎡としています。基準にてらしてもギリギリで、全体で0.75㎡しか余裕がありません。仮に30㎝×30㎝の段ボール箱ひとつでも事務スペースやキッチンからはみ出せば基準を満たさなくなります。定員も70名から65名へと減っており、これまで利用できた児童が利用できなくなる危険性もあります。
■ なんでも共用で大丈夫?
おやつ提供のためのコンロや図書室、図工室などは学校施設を利用となっており、専用に設計できないために子どもたちの育成環境にしわ寄せがおきています。「キッチンも半分になって、火も使えない。おやつの提供は大丈夫なの?」という声が保護者の方からも寄せられています。また、学校のセキュリティ面や安全面でも課題が生じます。
■ 子ども達に豊かな環境の整備こそ
学童クラブはもともと保護者の運動から発生し、行政が後追いで制度化してきたものです。そうした経緯から、現在設定されている基準はまだまだ低水準です。その充実こそ求められるなかで、現状の環境を引き下げることはあり得ません。
前述の面積基準について、1.65㎡という学童クラブの基準は、保育園でいえば0歳、1歳児の乳児室の水準です。東京都が今年度から整備を進める認証学童クラブでは面積基準を1.98㎡へ拡大していくことが示されています。それでも保育園でいえば2歳児以上の保育室並みと十分とは言えないなかで、現在の基準ギリギリで良いはずがありません。
■ 緊急に子ども達・保護者の意向調査を!
貝取学童の豊ヶ丘小学校内への移転自体はこれまでも保護者のみなさんから寄せられてきたものですが、子ども達の育成環境を引き下げるのは本末転倒です。豊小学童が「空き教室利用」で「狭い」学童として整備される計画は、3月議会の予算審査のなかで初めて示されました。多くの保護者のみなさんも4月25日の説明会で知ったはずです。緊急に利用者である子ども達や保護者が「どんな学童を望んでいるのか?」という意向調査をおこない、くみ上げた意見をもとに整備方針に反映することが必要です。
多くの公共施設の整備・更新などの際に普通に行っている利用者・住民の意見聞き取りをなぜ豊小学童では行わないないのでしょうか?
■ ご意見をお寄せください
現在、この問題について市による意向調査は行われていません。子ども達や保護者のみなさんの意見や声が必要です。以下のURLまたはQRコードからアンケートフォームにアクセスできますので、ぜひご意見をお寄せください。
◎アンケートフォーム
https://forms.gle/kfVLN8ieVVe2jySXA