2020年11月9日月曜日

予算・決算の審議時間削減!?【くまさん・れぽーと vol.188】

予算・決算特別委員会理事会で、現在議会の申し合わせで一人当たり30分となっている、予算・決算の審議時間を28分に削減することが提案されています。

上限時間を削るということは、質疑をする議員の時間を削り、市民が市政を監視する時間を奪うということです。許されません! 

■ 驚きの提案理由「職員の残業削減」

強硬に「持ち時間短縮」を主張する公明党は「持ち時間をすべて消化した際には、職員に残業を課すことになる、残業削減の為に審議時間を削減するべき」と主張しています。
もちろん残業を前提とした議会運営を行うことは適切ではありませんが、現在の予算・決算の審査では、17時前に終了する日もあるなど、5日間の日程で収まらないような大幅な日程超過は起きていません。


■ 提案に合理的な反論もできず!

理事会の席で私は日本共産党として、以下の点を指摘し、提案しました。

  • 現在の30分の持ち時間で議会の運営が困難になる、または市の業務に支障をきたすような問題は起きていない
  • 残業削減としっかりとした審査を保証するためには、持ち時間の削減ではなく、現在10時からの開始時間を9時30分に繰り上げることや日程を一日増やすなどの方法がとれる
これに対して、「時間を削減すべき」という会派から合理的な反論はありませんでした。時間短縮ありきの提案であることは明らかです。


■ 持ち時間短縮はサボタージュの強制

日本共産党・フェアな市政・ネット社民の会は「30分を維持すべき」として反対。公明党・新政会(自民党が中心)・元気な多摩を作る会・飛翔は短縮に賛成しています。
9月議会の決算審査では、公明党は持ち時間150分のうち30分。新政会は180分のうち21分を残しています(下表参照)。持ち時間削減を主張する会派は持ち時間を多く残しているところばかりです。「すべての時間を消費した場合」という想定に説得力はありません。
持ち時間は上限時間です。質疑しないことについて、私自身は「市民の負託に対しての責任は?」と疑問には思いますが、質疑しない選択をすることができます。
議員の責務を放棄することした上、他の議員にまで強制するようなことは許されません。
26日に再度理事会が開かれます。市民の負託に応えるために引き続き頑張ります。

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 ◆2020年9月議会 決算審査での審査実績

表の 白地が【審議時間を維持すべき】、グレー地が【審議時間を削減すべき】とした会派

【ふきだし】

多摩市議会は議会基本条例で「予算と決算の連動」を掲げており、予算決算特別委員会は市議会の中で大きな比重を占めています。一人当たり30分しかない質疑時間の短縮が議員から提案されることに憤りを感じます。

当日の予算決算特別委員会理事会の様子は下記URLから