平日の午後にもかかわらず、にぎわう東寺方児童館 |
■ 素案自体の分析とも矛盾!
素案では「多摩市児童館の課題」の項で、「児童館が市内全域に点在する形で設置されていますが、地域によっては起伏のある坂道や交通量の多い主要道路が走っている等、距離だけでは測れない通いやすさの差があります。」としています。この課題を認識しながら、「削減」という判断は矛盾しています。
もし、東寺方児童館を無くした場合、利用していた子ども達は、児童館に行く場合、その坂道や大きな道路をこえて他の児童館へいくことになります。(下表、参照)
NAVITIME、自転車ルート検索にて調査 |
■ 地域にあればこその児童館の力
素案の「児童館の可能性」の項では、50年間の多摩市児童館のあゆみのなかで、はたしてきた役割が書かれています。「公園で骨が露出するほどの大けがをした子どもが『児童館に行けば何とかしてもらえる』と考え、駆け込んできたため、職員が病院を探して連れて行った」、「児童館の前で泣いている子どもをあやしている父親に職員が声をかけて、支援につなげた」、「子どもに利用してもらえる誰でも食堂をという団体からの相談にこたえ、児童館での誰でも食堂が地域の交流の場に」。これらのエピソードを市は、身近な場所にいつも利用している児童館があったからこそのエピソードと紹介しています。東寺方児童館をなくし、コミュニティ施設で移動児童館を行ったとして、こうした力を発揮し続けることができるでしょうか?
■ 行動プログラムの再来?丁寧な対話を
東寺方児童館のある、東寺方複合施設は「多摩市公共施設の見直し方針と行動プログラム」で廃止とされたことをきっかけに大きな声が上がり、市の計画を変えさせた施設です。市議会で複合施設の問題が取り上げられるたびに、私は「地域の方々との丁寧な対話にもとづく取り組みを」と求め、市も「丁寧に対話する」と繰り返し答弁してきました。
東寺方地域では「豊ヶ丘複合館の動きを確認したうえで、協議したい」という意思が示され、コロナ禍などもあり、いわば保留状態になっていました。
その地域との協議が再開するというタイミングで「児童館を廃止する方針案」が示されました。住民から不満の声が出るのは当然です。行動プログラムの失敗をもう一度思い出し、当然求められている丁寧な対話をすべきです。
■ パブコメなど、声の可視化を!
今後の児童館、コミュニティ施設の素案については、意見交換会やパブリックコメントが予定されています(下表参照)。いずれも、地域には欠かせない施設。身近な公共施設をどうしていきたいのかを示しましょう。地域住民の拠点となる身近な公共施設を!引き続き頑張ります。
総務常任委員会説明資料より作成 |
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