■ 低賃金も「自己責任」?
岸田首相は賃金上昇やキャリアアップに向け、産休・育休中のリスキリング(学び直し)を「後押しする」と答弁していますが、自公政権のあやまった政策が給料の上がらない社会を作ってしまったことへの反省はありません。非正規雇用の拡大、それに伴う不安定かつ低賃金の働き方の広がりに直面してきたのが今の「子育て世代」です。その失政のツケまでも「努力でなんとかせよ」というのは、政府の責任放棄そのものです。
出産のダメージが残り、その回復、そして育児に注力しなければいけない時期にさらに負担を強いるなんて信じられません。
■ 転職前提では職場復帰も危うく?
岸田首相のいう「リスキリング」は転職を増やし、雇用の流動化を進める政策です。元の職場で引き続き働くことを前提にした育休を転職前提のものにしてしまえば、職場と労働者の信頼関係は崩れ、職場復帰すら危ぶまれる事態になるのではないでしょうか。
「育休中のリスキリング」は出産・子育ての現実を無視した暴論です。
このことについて出産前後で学芸員の資格を取得したSさんにお話を聞きましたので、以下掲載します。
■出産前後で学芸員の資格を取得したSさんのお話
まず、リスクが高すぎると思います。産後は体調も精神も不安定でそんな時に周囲が「リスキリング」が当然という認識になってしまったら、母親はさらに追いつめられることになります。岸田首相は出産・育児の労力を軽視しているように感じます。
あと、努力をして資格取得したとしても、それに見合う給料や待遇を得られるとは思えません。ただでさえ資格を持っていたとしても最賃並みの雇用しかありません。非正規で不安定な働かせ方になっているので、どんなに頑張っても割に合わないと感じます。
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