2016年4月17日日曜日

熊本・大分地震を利用したショックドクトリンは許されない!

 今回の熊本・大分の地震、毎日ニュースで大変な状況が伝えられています。
 実家は九州ですし、熊本・大分に友人もおります。大変気になるところです。

 ツイッターを見ていると、以下のような記事が目に飛び込んできました。

============================================================================================
日本経済新聞Web版 2016/4/16 0:33

 菅義偉官房長官は15日の記者会見で、熊本地震に関連し、大災害時などの対応を定める緊急事態条項を憲法改正で新設することについて「極めて重く大切な課題だ」と述べた。「憲法改正は国民の理解と議論の深まりが極めて重要だ」とも語り、慎重に検討すべきだとの立場を示した。

 自民党は野党時代にまとめた憲法草案で、緊急事態条項の新設を明記している。
============================================================================================

 このニュースに対して、「記者の質問に答えただけだ」「ショック・ドクトリン(災害便乗)ではない」と繰り返している人たちがいたので、とりあえず会見での記者とのやりとりを文字おこししてみました。

~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~
■平成28年4月15日(金)午後-内閣官房長官記者会見■(http://nettv.gov-online.go.jp/prg/prg13533.html)写真:政府インターネットテレビより

※問題のやり取りは9分20秒あたりから







【ニコニコ動画・七尾記者】
 ニコニコ七尾です。よろしくお願いします。緊急事態条項についてお伺いします。「緊急事態条項を新設すべき」、逆に「既存の法律で十分だ」との声があります。
 いずれおこると言われております首都直下や南海トラフに加えまして、今回の様に予想もしなかった大きな地震が発生したことを踏まえますと、地震対応の最中ではありますが、早急な緊急事態条項の検討の必要性についてどうお考えでしょうか?

【菅官房長官】
 まず、良く申し上げておりますけど、憲法改正については、国民の理解と議論が深まることが極めて重要であるという風に思ってます。そういう中で、今回の様な大規模災害が発生したような緊急時においてですね、国民の安全を守るために、国家そして国民自らがどのような役割を果たすべきかを憲法にどのように位置付けていくかということについては、極めて重く大切な課題であるという風に思っています。
 で、具体的にはその国民的な議論と理解の深まりの中でおのずと決まっていくんだろうと思っています。
~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~

 質問とその回答をみれば、菅官房長官は、「今回の様な大規模災害時に緊急事態条項を新設することが、『極めて重く大切な課題』である」と言っているのは明らかです。

 事故や災害などの危機に便乗して、政策を推進していく「ショック・ドクトリン」そのもの。
 そして、質問をしたニコニコ動画と官邸の関係を考えれば、なおのことです。

 まずは被災地に何ができるのか?緊急の対応が求められます。そこに与党も野党もない。災害を利用したショック・ドクトリン。絶対に許されません!

1 件のコメント:

  1. しかも原稿を読んでいたことから、事前に準備済みだった模様。
    https://t.co/qdcG0CDA5e

    返信削除